アメリカの小児医学教授であるレヴァイン博士は、7か条の子供を成功させる方法を唱えています。これは幼児教育を行うにあたり、非常に参考になることであると思います。
1.子供が興味を抱いたことに対し、親も同様の興味を示すことです。子供と同じ目線に立って様々な問題を投げかけ、考える時間を与えることが大切であるようです。時には自分で考えた結果に対して、正確に話すことができるように誘導してあげることもいいでしょう。
2.学校で教わってきた内容に対し興味を示すことです。どんなことに対しても質問してみましょう。復習にもなるはずです。
3.読み書きを練習する時間をとってあげることです。小学校に入学する前であっても、読み書きの練習はできるはずです。
4.宿題を行うための静かな落ち着いた環境を作ってあげることです。宿題をする習慣をつけ、いつでも子供の質問には答えてあげることが大切であるようです。親が子供の宿題をしてあげては絶対にいけません。
5.塾や習い事は一週間のうちせいぜい3日までとすることです。子供は自由に遊ぶことによって、想像力を養うことにつながっていくようです。
6.宿題を避ける傾向があればその原因を追求することです。場合によっては専門家に相談することも必要となってきます。宿題を避けることには必ず原因があるそうです。
7.成績の良し悪しで褒めるのではなく、成し遂げたことに対して褒めてあげることです。
幼児教育を始める人は是非参考にしてみてはいかがでしょうか。
幼児教育では、脳への刺激が重要あるといわれており、脳が急速に成長する3歳くらいの時期に幼児教育を行うとよい、という考えがあります。脳への刺激は3歳位の敏感な時期に行う必要があり、後になってからでは遅いという話も聞いたりしますが、果たして本当でしょうか。そもそも脳の発達とはどのようなことを指すのでしょう。
脳の発達とは脳細胞の繋がりのことです。脳細胞にはそれぞれ突起がおり、その突起同士に電気が通りやすい回路をつくっていくことになります。脳が発達するということは、この繋がりが上手に作用して機能が向上することをいうようです。脳の細胞は100億以上あると言われていますが、これらの細胞が複雑な回路を作り上げていくのです。
しかしこれら多くの組み合わせも、全部を使用するのかというとそうではありません。使われない組み合わせは、自然と解体されていきます。組み合わせを作る作業と解体する作業は一生続くと言われています。3歳までに作られた組み合わせも、使わなければ解体されてしまいます。多くの刺激を3歳までの脳に与えたとしても、使用しなければ消えてしまうのです。
多くの刺激を受動的に受けるというより、自発的な刺激を受ける環境と機会を作ってあげることが大切であるようです。テレビをずっと見せているよりは、自然の中で風や土の匂いを感じたり、虫と戯れたりという刺激が脳にとってはいいようです。結論をいえば、特殊な刺激を与えなくてもいいようです。
幼児教育には、音楽や絵画、ダンスなどの芸術教育もあり、多くの教室で芸術分野の教育に取り組んでいます。早いうちからこの分野の幼児教育に取り組んで、豊かな感受性やリズム感を養うことを目的とするものです。
感受性やリズム感は、早いうちから学ばせた方がより研ぎ澄まされるという意見もあります。例えば絶対音感がありが、絶対音感は2歳から3歳くらいで訓練すると習得が早いと言われていますが、6歳を超えると、いくら訓練しても習得することはできません。絶対音感についてのマスターは科学的に証明されているようです。
神経の働きはいろんな音や色に触れて、その過程を楽しんだり体験したりすることによってよくなります。小さい頃にリズムに合わせながら身体を動かすことができれば、大きくなってもリズムに合わせて身体を動かせるようになるでしょう。
しかし、それらの早期の幼児教育が突出した才能に結びついていくのでしょうか。早期からの幼児教育の結果、その分野が多少得意になる、というレベルであるようです。したがって、音楽や絵画、ダンス教室などに通わせたい場合には、子供の感性や成長段階に見合った方法で習わせたらいいようです。
指導方法をよく調査して、こどもにとって丁寧かつ無理のない方法で習わせることが大切であるようです。そもそも、3歳や4歳くらいで芸術分野での上達を求めること自体に無理があるようです。芸術分野の幼児教育は、上達を求めるというよりも楽しく遊びながら感覚を鍛えていくことに目的があるようです。
これからは国際化の時代であるといわれています。そのため、自分の子にはバイリンガルになって欲しいと望む親も大勢います。英語をうまく話すことの出来ない親であればなおさらです。英語のビデオを見せたり英語の曲を聞かせたりして、早期から英語の幼児教育に取り組んでいます。言葉の習得は、その言葉が本当に必要であるかどうか、あるいはその言葉を話すことによる喜びがないとマスターできません。英語の刺激を与えたとしても、自分の役に立たなければ記憶から消えてしまうのです。
脳細胞も使われていない回路は解体されてしまいます。アメリカで6歳まで暮らしていて英語を自由に操ることができる子供であっても、日本に帰国した途端に英語が話せない子供になってしまうといいます。実際にそのような子供は大勢います。なぜならば、日本で生活するには英語は必要でないからです。または、英語を話すことによる喜びを6歳では見出すことができないからです。幼児期ではなく、もう少し成長した後に別の目的を探して、どうして英語をマスターしなければならないのか、という意義を求めれば学習できます。このような場合であれば英語も記憶に残っていきます。
小さい幼児に多くの刺激を与えたとしても、本当に必要でなければ身についていきません。刺激を与えるだけの幼児教育は全然意味が無いといわれています。英語を習得させたいのであれば、英語を話したり聞いたりすることによる喜びを幼児にわからせてあげることが大切であるようです。
幼児教育を語るにあたり、大変興味深い研究結果があります。その研究とは、11歳の男児25万人をランダムに抽出し、知能検査を行って知能指数の優れた800人を抽出し、その後の人生を追跡調査したもので、1921年から1950年にかけてアメリカで行われました。知能検査と同時に性格検査も行い、人生において性格がどのような影響を及ぼすのか、ということを明らかにした研究です。29年後の追跡調査で、優秀な知能を持つ800人はどのような職業に就いているのでしょうか。
これによると、優れた知能を活かす仕事に就いていた人は、800人のうち45パーセントであったようです。これをAグループと呼びます。残りの55パーセントの人は、優秀な知能を持ちながらも、その能力を十分に活用できない職業についていたようです。これをBグループと呼びます。AグループとBグループの違いは一体どこにあるのでしょうか。
11歳当時の性格検査にさかのぼると、両グループには大きな違いがあることがわかりました。Aグループの性格の特徴は、忍耐強い、持続性がある、社会性がある、慎重である、リーダーになりたいという願望がある、等であるようです。Aグループにはこれら5つの性格特性がありました。
最近の研究結果では、性格に与える影響は遺伝子ではなく、育ってきた環境であることが明らかになってきました。9ヶ月の胎児期から2歳までの間にどのような環境のもとで生活したかによって、将来の性格を大きく左右するという研究結果もあるようです。これらのことを考えると、幼児教育は大変重要なことであると思えてきます。