こどもが成長し乳児期を過ぎる頃になると、母親に密着した生活から少し離れて「幼児期」といわれる年代になります。およそ2歳くらいの年齢から幼児期と呼ばれるようです。幼児期に入ると、子供は外界に対して積極的に関心を抱くようになります。身体の成長も著しく、日ごとに運動機能も高まっていきます。自分で物事を考えることができるようになり、考えた結果に対して行動できるようになります。身近にいる大人や一緒に遊ぶ近所の友達など、人間関係も広がっていきます。

幼児期は今後の人間生活の基礎を学ぶ時期として、大変重要な時期であるといわれています。そして、このような重要な時期に、多くの教育をしていこうとするのが幼児教育です。幼児教育と聞いて、まず初めにイメージするのは幼稚園である、という人は多いと思います。

家庭における幼児教育には限界があります。幼稚園は、各家庭で行うことできない幼児教育をする場所であると思います。幼稚園には自由に遊ぶことができる園庭があり、たくさんの遊具やおもちゃがあります。また、一緒に遊ぶ友達や教師がおり、生まれて初めての集団生活の場所となります。

幼稚園では、家庭生活で提供できない幼児教育を提供してくれます。現在、全国に約14000の幼稚園があり、様々な形式による幼児教育を行っています。幼稚園は満3歳から小学校に入学するまでの間に通うことができます。幼稚園に通う期間は1年間から3年間と幅がありますが、最近では3年間通園する人が多いようです。

幼稚園の目標としている幼児教育とは、一体どのようなものなのでしょうか。学校教育法では、幼稚園の目指す幼児教育に関する記述があります。学校教育法には「幼稚園は幼児を保育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする」とあります。「幼稚園教育要領」とはこの法律に基づいて、これを達成するための方針が具体的に示されています。

幼稚園教育要領には「幼児期の特性を踏まえ、環境を通して行うものであることを基本とする」と述べられています。ここでは「環境」という文字が使われていますが、日常生活の中で使用している「環境」という言葉は、生活環境、環境問題という言葉でしょうか。

そのため「環境」と聞いてイメージするのは、幼稚園の建物や施設、設備、道具や遊具などです。しかし学校教育法で示されている環境とは、親や教師など人的環境についても含めているようです。教育要領では、幼児期に適した生活が幼稚園で提供されること、遊びなどを通じて教育ができること、園児の個性にあわせて一人一人の指導を行うこと、などが示されています。

幼稚園に通うということは、今までの家庭での生活とは全然別の世界に入っていくということになります。遊び友達や教師との接点の中で、人間関係を学んでいくことになります。幼稚園における幼児教育で最大のポイントは「家庭生活以外での初めての集団生活の場所である」という点でしょうか。幼稚園の中で一人一人が社会性を身につけていく場所が幼稚園というところです。

幼児教育を希望する場合、どんな幼児教育をさせたいのか、ということにより幼稚園選びは異なってきます。多くの幼稚園では、様々な形式で幼児教育が行われています。幼稚園選びでは、どのようなところに着眼しなければならないのでしょうか。

最近では、通常保育の中で知的教育を行う幼稚園の需要が高まっています。また、スポーツ教室や体操教室など、知的教育以外のことも行う幼稚園も増加しています。中には簡単な計算を教えたり、また英語の授業を行っているところもあります。親としては、同じ費用を払うのであれば「少しでもメニューの多い幼稚園を」という思いがあります。多少高くても「より良いメニューが充実している幼稚園を」というところでしょうか。

幼稚園で何か問題が起こった場合、幼稚園側がどのように対処するのか、というところも、選ぶ際には大きなポイントになっていきます。幼稚園での生活を上手に行っていくためには、幼稚園の対応が非常に大きな問題になってくるのです。例えば、子供が他人に怪我をさせてしまったとき、子供同士で大きなトラブルが発生した時などです。最近の幼稚園では、問題が発生した場合は関係する親に連絡をとり、当事者同士で問題の解決を委ねるケースが増えています。幼稚園で起きた問題は、基本的に幼稚園で解決します、という姿勢をとっている幼稚園が望ましいのではないでしょうか。

何回か幼稚園に行くうちに、幼稚園が子供に対してどう接しているのかなど、外観からは分からない部分も見えてくるといいます。親にしてみれば幼児教育が充実した幼稚園を選びたいと思うでしょうが、親の気持ちだけを優先すると失敗するケースもあるようです。

子供が選ぶ幼稚園では、一人一人の個性を尊重し、成長過程に合わせて接してくれるところが多いようです。幼稚園選びでは、親の視線より子供の視線で選べば失敗は少ないといわれています。知的教育の他にも、スポーツ教室や体操教室など幼児教育の充実した幼稚園に通う子供は疲れている、という報告もあるようです。

よりよい幼稚園選びに情報収集は欠かせません。公民館や近くの公園などで、実際に通っている子供の親の生の意見を参考にしてみるのもいいでしょう。